―― オリエンテーリング ――

先日の土曜日,坊主と一緒にながら川ふれあいの森でオリエンテーリングをやってきました。

岐阜市最高峰(といっても417m)百々ヶ峰を中心とするこの公園には公認のパーマネントコースが3つあり,三田洞の四季の森センターに地図(100円)とマスターマップがあって手軽に体験できます。

 

実は,私も高校生のとき研修旅行でやってからずっと正式なオリエンテーリングはやったことがなくて,青年の家に勤務していたときもなぜかやる機会がありませんでした。昨年,山岳会の講習会で読図を担当しました。それが予想外に好評で,2回目開催の希望があったので,前回と同じことをやってもつまらないと思い,オリエンテーリングをやってみることにしました。

今回はその下見です。

 

20年ほど前に2回,国体の山岳競技に出たことがあります。当時は,登攀(岩登りのタイム競争。当時は懸垂下降まであった。),縦走(20kg背負って山岳マラソン)に加えて踏査競技という種目がありました。

これはおおまかに言うならば,20kg弱の荷物を背負ってオリエンテーリングをするような競技です。大きく違うのは,スタート5分前に渡される地図には赤線で踏査コースのみが引かれており,そのルートを走りながら,ルート上にあるチェックポイントを発見して,その位置を地図に正確に記入して戻るという点です。順位は時間点と10あるポイントの加算点で決定します。

 

これは競技としてはなかなか興味深いもので,いかにも山岳競技らしいと思うのですが,会場と運用に問題があったためか,現在は廃止されています。(エリアは公開され事前の下見が可能なため,毎回主催県が勝つという競技でした。当然コースとポイントは非公開ですが・・)

 

話を戻しまして,競技の場合のオリエンテーリングはどのような要領で行われるかは知りませんが,レクリェーションとしてのオリエンテーリングは地図とコンパスの使用法をマスターするためには一番の方法だと思います。まず地図の正置,コンパスベアリング,あと,あまり使いませんがバックベアリングなど山で使用するテクニックはすべて覚えることができます。エイミングオフ,コンタリングなど藪山で応用できるテクニックも多いです。

 

最近,GPSを使用する登山者も増えているようです。私は,2万5千図とコンパスがあればGPSが必要と感じたことはありません。さらに補正された高度計があれば現在地の同定はもっと容易になります。ホワイトアウトの黒部源流でも地図とコンパスとにらめっこしながらなんとか抜けることができました。

人工的な手段をどこまで利用するのが妥当かは登山を実践する者の永遠の課題でしょう。私としては真剣に必要な技術をマスターし情報も収集したうえで,その登山に対し必要最低限の手段を選択することが最も評価されるスタイルだと思います。

 

また脱線してしまいましたが,こんな難しいことを考えなくても歩くことは単純に楽しいし,オリエンテーリングはゲームとして楽しめるものです。 坊主もただ歩くだけでなくてポイント探しという刺激とめりはりがあるためか10km歩くのも苦にならないようでした(後で筋肉痛になったらしい)。

山屋さんもたまには家族とか彼女,彼氏などと一緒にのんびりオリエンテーリングを楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

下記のホームページにパーマネントコースの紹介があります。

http://www15.ocn.ne.jp/~olpc/

 

テクニックについてはこちらのページが参考になります。

http://www10.ocn.ne.jp/~polestar/club/ouolc/student/page14.html

 

前回の読図講習会の資料はこちら

http://ojin.nobody.jp/tizu1.htm

 

 2005.6.8記

 

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