岐阜ケルン山岳会地図・コンパス講習会概要
日時 2004.4.18 9:00〜12:00
場所 岐阜市百々ヶ峰(松尾池)
参加者 会員20名
担当 石際
参考資料1オリエンテーリングの基本技術 by 大阪大学オリエンテーリング部
http://www10.ocn.ne.jp/~polestar/club/ouolc/student/page14.html
参考資料2豊川山岳会読図講習会資料PDF
http://member.nifty.ne.jp/toyokawa_alpine/download/dokuzu_h15.pdf
講習内容
1.地形図の基礎知識
*縮尺
・2万5千分の1,5万分の1がある。
登山では前者のほうがよい。
移動距離の長いサイクリングや詳細な地形情報が必要ないハイキングなどでは5万図にもメリットがある。
・手指による簡易的距離予測
Vサイン(人差し指と中指の間隔)で8cm=2km
その他,親指と人差し指15cm,手を広げて親指と小指20cmなど,自分の長さを憶えておくと便利。
*地図の真北と磁北
・コンパスは6〜7度真北より西を指す。
偏差は地図の右の説明欄に記載がある。
・磁北線の引き方(別紙参照)
山行の前に赤線で引いておくこと。
磁北線の間隔を4cm=1kmにしておくと距離の目安にもなる。
*等高線
2万5千図 5万図
主曲線 10m 20m
計曲線 50m 100m
主曲線の密度により傾斜を予測する方法 (別紙) PDF12KB
*地図を見て立体的なイメージを作る
練習問題(別添資料)
普段から地形図を眺め地形を想像して楽しむとよい。
*ルートの要所要所で地図上のポイントを確認する
・距離,方角感覚のあいまいさ
距離感覚は所要時間を基準にしており,藪こぎ,アップダウンのあるルートでは当てにならない。また,方角感覚は明確な目標物がある場合以外は道を曲がった角度で方角を補正し認識するらしい。よって緩やかに曲がる道などではこちらも当てにならない。
こまめに地図上の現在地を確認することが大切。
*その他
・地図の折り方
旧陸軍での折り方を紹介。
また,それぞれ参加者の行っている方法を紹介した。
2.地図の正置
(資料参照)
* 「正置」の意味
地図を実際の地形と同じ位置関係となるようにすること。
ルート判断は,地図を正置した状態で行うこと(重要)。
*コンパスを使用しない方法
周囲の地形情報から正置する。
*コンパスを使用する方法
分岐等で方向を決定するには,この方法ができればよい。
3.コンパス直進
*コンパス操作の1,2,3(資料参照)
藪,ホワイトアウトなどで目的の方向へ直進する方法
山スキー,藪山,沢登りなどでは欠かせない技術
*エイミングオフ
狙いはずし オリエンテーリングの技術
登山でも応用できるが,今回は省略
*広場で歩測を用いた練習
1辺10歩の正三角形等
歩測が正確にできないとスタート地点にぴったり戻れないが,コンパス操作の基本を理解させることができる。
4.クロスベアリング
*2点法,3点法(資料参照)
あまり使用することはない。
基準点が確定できるような状況では,現在地は読図でほとんど分かる。
実際に2点法で現在地を特定してみる。
5.まとめ
最後にコンパス1,2,3で下降ルートの確認を行って終了とした。