鬼蜘蛛ルート再登情報
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開拓記録
1999年7月24日長野の山下勝弘さんにより鬼蜘蛛ルートが第二登されました。(岳人635号 2000年5月号)
小林くんあてに記録の報告がありましたので,ここに掲載させていただきます。

なお,2000年夏に空の小径が大阪の黒田誠さんによりフリー化されたそうです。月日は不明、グレードは12a/bとのことでした。これで完全なフリーのルートになりました。

(以下山下さんの報告文)
山下です。
その節は、電話で情報をいただき、ありがとうございました。
電話をした週末に行きました。
お礼の電話をしなけりゃいけないなと思いつつ、時間が過ぎてしまいました。

ルートの感想です。
弱点を突いた、良いルートだと思いました。
日本の場合弱点は、草付きとなってしまいますが、
日本らしい、通好みのいいルートだと思います。
また鬼蜘蛛の部分には残置が少ないのも良かったです。
同志会左ルートのフリー化部分も結構悪く、10年程前に
このルートを完成したのは、すばらしいレベルだと思いました。


ルートの状況です。
1P(同志会左):岩がもろく、2ポイント程のムーブに5.9を感じました。
2P(同志会左):5.7〜5.8でしょうか?
3P(同志会左):小林さんの記録とおり、最初の6mくらいが微妙で
もろいホールドを避けながら登らなければならず、結構シビアでした。
5.11a〜5.11bくらいでしょうか。
このピッチが小川山あったら人気ルートになったと思います。
4P(鬼蜘蛛):トラバースすると、ハーケンが1本あり、
カンテを巻いて草付きバンド(まだ残っていました!)
にはボルトが 2本 ありました。
グレードは危険性も含めて5.10dでしょうか。
5P(鬼蜘蛛):残置がハーケン1本のみで、後はハーフ、エイリアンを腐った
岩に決め登りました。ビレイ点以外、効いた 支点がなく、結構スリルがあり
ました。グレードは5.10a XXでしょうか。
6P(鬼蜘蛛):1本ハーケンを打ってしまいましたが、効いていません。
(回収を忘れてしまいました、すみません)。 この部分はストッパーが有効
でした。
このピッチのプロテクションも悪く、5.10d XXでしょうか。
7P(同志会左):途端に残置が多くなり、残念です。でも
きれいなピッチです。5.9。
8P(鬼蜘蛛):すばらしいピッチです。高度感満点のトラバース、マントル、
そしてすごいスラブ。
ビレイヤーから見えず、落ちたらロープが切れそうなピッチなので、
フリーで行けるところまで行って、落ちる寸前で A0をしました。
ビレイポイントをスラブまで上げたら、安心してトライできそうでしたが、
オリジナルとおりにすべきだと思いました。(岳人の記録では5.12a A0)
9P(同志会左):5.4位。
10P(同志会左):もろくて1ムーブのみかなり悪かったです。
1ムーブ 5.11bくらいに感じました。

難しいピッチは荷揚げして、フォローもフリーで登りましたので
6時間くらいかかってしまいました。


ギアに関して、我々は、6ピッチ目でハーケン1本を打ったのみ(効いてません) です。
最低でストッパー#0〜#8、フレンズ#1/2〜#3.5で足りると思います。
(もちろんクライマーのレベルによりますが....)