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――― これがちょうちん釣りの極意だ! ―――

 

 えらくたいそうなタイトルをつけてしまいましたが,毛針のちょうちん釣りはあまり難しくなく岩魚,アマゴがいる谷にいけば手軽にできるものです。
 道具も私の場合,2,980円で買った硬調の4.5m渓流竿に1.5号のラインを1mぐらいつけ,自分で巻いたへたくそな毛針を結んだだけの低コストのものですが,これで十分釣れます。
 テンカラの技術書でも毛針釣りの入門として,またヤブ沢ねらいの亜流的釣方として紹介されるのみで,どうすればちょうちん釣りで釣果をあげることができるかについて解説した本はあまり読んだことがありません。
 飛騨地方ではこの釣方はかなり普及しているらしく,私が高山市に在住しているあいだに何人かの地元の人と釣行したり話を聞いたりして,この釣りにもいわゆるコツがあり,また,極めるべき技術があると感じました。私も達人の域に達しているわけではありませんが,現時点で考えている技術のポイントについて書いてみたいと思います。
 最後に,この釣方の舞台は源流域であり,釣行が岩魚,アマゴに与えるインパクトが大きいことも念頭において節度ある行動(1ポイントで数あげない,リリースするときは手を冷やし魚にダメージを与えない,タバコやゴミなどを捨てないなど)をとられるようお願いします。

 

――― 毛針の流し方 ―――

 

毛針のちょうちん釣りは餌の代わりに毛針をつけただけと考えてもらえばよい。実際,若いころから岩魚釣りをやっているうちのじいちゃんは,少し沈めて自然に流し(仕掛けの関係でそんなに流せないが)目印に出る変化であわせている。
 私が高山でこの釣方を習った地元(秋神)のKさんは,下流から毛針が水面に着くか着かないかぐらいで逆引きし,出た岩魚を水面でビシッと合わせる方法で,うちのじいちゃんと全く違う。あまり誘いをかけたりせず,スーッと毛針をポイントに持っていく感じであった。これは毛針をポイントの奥まで投げることのできないちょうちん釣で最初からポイントの奥から流そうとすると,当然ポイントに近づきすぎ,開きについている岩魚に見られてしまうからである。
 息子が手ほどきを受けた丹生川出身のMさんは渓流釣りの神様みたいな人で,私は餌釣に一度連れて行ってもらっただけであるが,そのときは長い糸に針と錘だけで目印をつけず,糸ふけ(たるみ,変化)だけで岩魚を釣っていた。
 息子の話によると,Mさんは,最初はKさん式に毛針をポイントに出し,それでも出ないときは白あわの境界を誘いをかけながら2,3回流し,それでも出ないと,少し深く1回沈めて流し,それで出ないポイントはあきらめ次に行くと教わったそうである。
 私としては,じいちゃんとKさんの複合方式であるMさんのやり方が最も実践的であると思う。毛針釣は足で稼ぐ釣である,でないポイントは潔くあきらめ次に賭けるのが釣果をあげるコツである。

 

――― 出た岩魚の掛け方 ―――

 

 次は魚が出た時のあわせであるが,自然に毛針を流した場合のほかは,岩魚でもかなり出が速い。ちょうちん釣では常にラインにテンションがかかっているため,くわえた瞬間,岩魚は異常を感じ,針をはずそうとする。また,動いている餌には速く出るので,逆引きや誘いをかけている毛針への出は速い。そこで,それにあったちょうちん釣のためのあわせのテクニックが必要となる。

普通のあわせ=うで全体を挙手するときのように上げる。


 初めての人であれば,毛針に出た魚を掛けようとすればこのような動きになると思う。しかし,ちょうちん釣の場合かなり長い竿(4.5m〜5.3mぐらい)を使うので,腕と竿を合わせたかなりの長さのものを一度に動かすことになりモーメントが大きい。慣れていない人の場合には,パチャッと出た岩魚に反応さえ出来ない場合が多い。また,やわらかい竿では,竿をあげた瞬間,反作用で穂先が下がるということが起こる。仕掛けの短いちょうちん釣では水面を叩いてしまうこともある。

 

「小手」あわせ=竿のしなりを利用したコンパクトなあわせ

 

これは,私の以前の職場である国立乗鞍青年の家の専門職員(釣の専門職員ではない)M先生から聞いた方法である。このM先生の釣の師匠で剣道の師匠でもある方が「あわせは小手だ」と言われているのだそうだ。具体的には,あわせの初期動作において剣道の小手を打つように手首を開き,竿先を下げるようにする。すると,あら不思議,その反作用と竿の弾力で竿先がピッと跳ね上がるのである。そのあと小さく竿全体を上げる。この方法により最も早く毛針を動かすことができる。
このへたくそな図を見ていただければ,なんとなく分かっていただけると思うが,竿を振ってみればよく分かるはずである。このようにして掛けた岩魚は掛りに必要十分な力でフッキングするので,ほとんど水面から飛び上がることはない。はじめのうちは,あわせが大きすぎて,小さな魚が飛んでいってしまったり,外れた仕掛けが上の木に引っかかってしまったりするが,目標はあわせた瞬間,掛けた魚を水から上げないことである。当然その後引き抜くか手繰り寄せることになる。こうすればあわせ切れも防ぐことが出来る。

 

 

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