―― 鬼岩公園蓮華岩周辺ルート,ボルダー ――
記録にあたっては「岩と雪」123号(1987.8)の渋谷尚紀氏の鬼岩公園の解説を参考にしたが,グレードについては私の感覚で一部変更があることを申し添える。
(アプローチ)
4WDの車であれば,蓮華岩の休憩所近くまで乗り入れることができる。
松野湖の売店跡の駐車場に駐車して歩いてもよい。
(ボルトについて)
リードルートのボルトは,ほとんどリングボルトであり,岩表面の風化も進んでいるので,信用できない。トップロープで使用する場合も他の支点から必ずバックアップを取ること。
なお,リボルトすれば,鬼岩劇場3ピッチ目,チョンガーキムチ1,2ピッチ目は楽しめるスラブルートとなるが,国定公園ということもあり,問題が生じる可能性がある。
以前,蓮華岩に打ったボルトが何者かに抜かれた後,一見使用できるかのように差し込まれていたこともあり,トラブルがないよう注意したほうがよいと思う。
(注意事項)
夏から秋にかけては,スズメ蜂が巣を掛けることが多いので,登る前によく観察すること。
薮にはマムシもいるので注意。
(ルートについて)
ボルダーについては,入門的な手数の少ない課題が多いが,手軽に楽しめる。
リードルートでは鬼岩劇場1,3ピッチ目がすばらしい。
@カンテ5.8
カンテの左をレイバック。中間部の穴を使わなければ5.9
Aカンテ5.9
カンテの右をレイバック。@より力とバランスが要る。
Bスラブ5.11
傾斜の強いスラブ。穴は可。右のフレークは制限。
Cカンテ5.9
ムーブが面白い。スタートのフットホールドは基部のスタンス。
Dフェース5.8
上部が細かい。
Eカンテ状フェース5.11
左の大きな穴は制限。意外なムーブですっきり登れる。
Fフェース5.10
左のガバは制限。スローパーは可。見た目よりムズい。
Gフェース5.7〜5.8
色々のラインが楽しめる。
Hオフウィズス5.7
レイバックなら簡単。フィストジャム〜オフウィズス登りなら結構きつい。5.9
I「アフリカ」TR 5.7
トップロープの課題であるが,春日井の小林君によりフリーソロされている。
J「ウォッチ・ミー」5.8
右上するハンドクラック
Kダストシュート 5.9
ジャミングしないと登れないので,屏風山の「新人クラック」と並び入門者泣かせかも。フィストが甘い。前出の渋谷氏によって初見フリーソロで開拓された。
L「岩穴クラック手前」5.8
スクイズからコーナーにハンドを決めて登る。フリーソロ
M「岩穴クラック奥」 5.8
チムニー登りからスクイズ〜ハンドへと狭くなる。気分は不動沢。
向かいの壁のクラック(真実の口)とそれより左の壁は一応制限。フリーソロ。
N「真実の口」TR 5.10
前傾ハンドからフレーク,OWと短いが変化に富んだクラック。背後の壁は制限。
リードもできるが,後ろの壁に頭を打たないように。
O「鬼岩劇場3ピッチ目」5.10d
フィストが効かなくなるあたりが核心。見た目より前傾がきつく,下部はガバ等利用して要領よく登り,思い切って半身を入れたら足をうまく決めるのがコツ。
なお,1ピッチ目は谷底まで遊歩道を降りた岩穴くぐり出口辺りが取付き。易しいコーナークラックから被ったシンハンドの美しいクラックである。開拓当初,ハンドサイズであった上部は,地震の影響か,シンハンドにサイズダウンし,非常に難しいクラックとなった。
グレード不明。
P「舞台裏」5.8
Oの左奥のスクイズチムニー。向きがポイント。フリーソロ。下降は反対側のチムニーをクライムダウンする。
Q穴明きスラブ ?
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