初冬の剣岳早月尾根
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2003.11.22〜23
メンバー石際,飯田
上部ルート図

(1日目)
岐阜を早朝3時に出発。馬場島8時着。富山に入ったころから雨激しく,ここに来てみぞれ混じり。車に雪も積もり始める。
様子を見ることにして,車の中でゴロゴロする。しばらくして小降りになったので,出発を決定。無人の補導所に登山届を提出し9:10出発。

松尾平まで雪はない。みぞれはあられ様の雪に変わる。
H1800に12:00。先行パーティー2人組に追いつく。しばらくして富山医科薬科大学パーティーに追いつく。彼らは正月の偵察とデポらしい。
ラッセルを交代し,すねから膝上ぐらいのラッセルで14:30早月小屋に着く。思ったより早かった。積雪1m弱。小雪のちらつく中,トイレの横にテントを張り,日本酒を飲みのんびりする。

夕方,遭難対策協議会の人がパーティーの確認に来たのには驚いた。6:00就寝。夜間雪激しく降る(風で吹きつけただけかもしれない)。

(2日目)
4時起きの予定が寝過ごし,4時半起き。定番の餅入りラーメンをすすり込み出発準備。
テントを出てみると,天気は一転して快晴。星空がきれい。雪もほとんど積もらなかった。
6:30出発。すでに2人組パーティーが先行している。ワカンを着けて少し歩いたが,すぐに邪魔になり岩陰にデポ。2600mピークで先行パーティーに追いつく。

早月小屋上部を行く大学生パーティー
富山医科歯科大

ここから先行し,ルートファインデイングを楽しみながら,膝前後のラッセルで進む。雪の斜面のトラバースになり,ハンドテストを入れても底に着く程度。弱層は顕著なものなし。まだ締まっていない岩の上の雪が足場にならず不安定。

       2600m付近から上部を望む
上部

ほとんど左手をトラバース,トラバースで岩峰を巻いて行く。
トラバース

       しし頭手前の岩場
上部

    鎖場へのトラバース。正月はトラバースせず,尾根通しに行くらしい。
上部

しし頭の凍った鎖場を越えたところで右手の氷化したルンゼに入り,快適な登りで縦走路へ。正規のルートは左手のルンゼを登るようである。

登って来た尾根を振り返る。
早月尾根

剣岳の頂上の祠に10時に到着。飯田君は雪に埋まったこの祠を見るのが夢だったそうで,喜んでいた。祠の陰で小休止の後,すぐに下山に移る。 ルンゼを慎重に下り,鎖場を回り込むと,後は悪いところなし。早月小屋を出たパーティーは途中までで下降したらしい。下りは早く,あっという間に早月小屋12:15着。快晴で小春日和の小屋の横で梅酒,紅茶など飲んでのんびりする。

今日はここにもう1泊する予定であったが,半日も酒がもちそうにないので,下山することに決定。13:30出発。雪のあるうちはグリセード気味にとばし,雪が少なくなってからは岩や木の根っこに滑りながらも15:40馬場島着。
飯田君の高いモチベーションのおかげで,悪天の中でも突っ込め,結果的に大満足の山行となった。やっぱ,雪山は一番乗りで,ルーファイしながらラッセルしないと登った気がしないね。

富山のR41号沿い,大沢野ガスト向かいの美味い(らしい)回転寿司はまたも順番待ちで食いそこねた。