錫杖岳北沢大滝
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2002年6月1日(日)
石際,春日井山岳会佐原,山本

最近登ったという話を聞いたことがない北沢大滝を登りました。 (数年前に冬期氷雪壁の状態で登られた記録があります)

できれば新しいラインを引きたかったのですが,中央稜P2右岩壁 右ルートの隣ということもあっていろんなラインで登られているらしく, 古い残置(ほとんど使えない)がたまに出てきてガックシ。

けれども岩自体は雪崩と落石で絶えず磨かれているので,カチカチ の快適スラブで,なるべく残置のないラインをとりながら楽しく登れ ました。50mロープで4ピッチありました。 グレードはラインによりますがW+(ルートファインディングによってはそれ以上になるので注意)ぐらいです。

北沢大滝2ピッチ目のスラブ。ちょっとランナウトする。
2ピッチ目


上部はそのまま沢をつめ烏帽子岩西肩に出ましたが,右岸の易しいスラブを2ピッチほど登ったほうが面白かったかなと思ったので雪渓が消えた頃にもう一度行ってみたいと思います。

プロテクションはロックス1セット,スモール〜中間サイズカムデバ イス1式,ハーケン各種7本で登れます。 古〜い残置を使えばこんなに要らないと思いますが・・・

それから残雪の状況ですが,北沢大滝直下から「注文・・・」のあた りまで雪渓が残っていました。 左方カンテ終了後懸垂でこちらに降りる場合はバイルなどあると いいかも知れません。1週間でだいぶ融けると思いますが。

西肩から裏の沢への下降路はまだ残雪がかなり下まであります。こちらは底の硬い靴かバイルが必携です。 私はズックで恐かったです。

(ルート解説)
@P2右岩壁右ルートの取付きから右へトラバースし大滝手前のフレークを快適に登りテラスへ

Aオリジナルラインはここから右上しているが,テラスから直上し,ポケットからプロテクションが取れず,左へトラバース。古い残置から快適なスラブを登り,右トラバースし脆そうな岩にナッツをセットしピッチを切る。

B小さなスラブを左階段状ホールド使わずに乗越しガレ場から階段状スラブを登る。水が流れており沢登りの気分。

C本流はチムニー状で水が流れているので,クラックのある左壁を登り滝上に出る。
ここから所々濡れたスラブ状の緩い沢をノーロープで烏帽子岩西肩直下まで登る。

Dバンドに出る手前の草付が少し悪いので念のためロープ使用。

槍見7:00 取付き9:30 登攀開始9:50 烏帽子岩西肩13:30 本邦フェース偵察 西肩発14:30 クリヤ谷16:00 槍見16:50

ルート図