錫杖岳本峰直上ルンゼ(セカンド悶絶ルンゼ)
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京都の野村さんから情報をいただきました。
以下,野村さんからのメールを一部編集して掲載させていただきます。
ルートはこの図の「氷 登れそう?」からその上部凹角のラインです。

野村です,こんばんは。
やはりグラスリンネとは違いますか。

ルート図ですが、特に作っておりませんが,中央バンド(横断バンドでしたっけ?)までは 正面ルンゼとほぼ同じラインだと思います。
バンドに出たところから、私たちは15mほどロープを出し急な雪面をトラバースして腕ほどの 太さの幹が4本固まった木でピッチを切りました。
そのほぼ上にすぐ稜線に出られそうな右上気味のルンゼがあり,私たちはそれが「グラスリン ネでは?」と話してました。

さらに50〜60m?ほどトラバースして正面ルンゼまで行きましたが,上から頻繁に落雪に見舞 われ、また氷も表面がシャーベット状でスクリューもまともなに効かないため,同ルートを断 念。そこで30〜40mほど戻り、問題のルンゼに取り付いた次第です。

出だし30mほどは緩い雪壁で次第に傾斜を増し,幅も人1人分まで狭まったところでナイフを 1本打ち込んでBPとしました。そこからは短い垂直の氷を3段ほど越すと幅も再び広がって 傾斜も緩くなった草付のルンゼを5m強、その先は潅木に挟まれた雪のルンゼ(すでにお送り した写真の通り)を20mほどで稜線に飛び出しました。
このピッチがトータルできっちり50mでした。

下記は記録です。
  駐車場 4:00
  錫杖沢出合 5:30
  北沢大滝登り出し 6:40
  中央バンド 8:20(途中1P)
  正面ルンゼ登り出し 8:40
  (ルート変更後)稜線・Wモアイ下 10:20
  本峰 11:20
  (北尾根経由)錫杖沢出合 12:40
  駐車場 13:50

おまけで当日の状態が分かりそうな写真も添付しておきます。
錫杖は京都からも近く、これからも通いたいところです。
実はまだ雪のない時に行ったことがないので、春秋には沢の水でビールを冷やし焚き火を堪能 しつつ、もちろん岩にも興じたいと思っております。
blogの方には「セカンド悶絶ルンゼ」としましたが, 相方から文句が出て「直上ルンゼ」がいいそうです。「悶絶〜」は別称とでもしておいて下さい。
(悶絶の由来はこちらをチェック)
ところで、これほど顕著なラインが本当に手付かずだったのでしょうか??
事実ならとっても不思議です。

以下 野村さんに送っていただいた写真です。

北沢大滝。ちょっと時期が遅い?


正面ルンゼ入口


直上ルンゼ上部雪壁


ダブルモアイの前で


本峰下降路から見る北東壁。真ん中の氷が「グラスホッパー」。