錫杖岳烏帽子岩南壁右ルート
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松本の横山勝丘氏から情報をいただきました。 あまり,記録を聞いたことがないルートなのでここに紹介します。

(以下横山氏記)

烏帽子岩南壁のルートは日本登山大系に掲載されています。 バンドから見て2本ジェードルが並んでいます。 左がX・A1の左ルート、右がXの右ルートです。 僕は去年(平成12年)の秋に右ルートをのぼりました。 この日はジェードルルートから継続してきました。

以下はその時の簡単な記録です。
1P目(X、50m) 出だしはジェードルの右壁のフェースを登る。最初から傾斜がきついが、ガバが多 い。 ただし、ほとんど浮いている。途中から凹角内に入り、順調に高度を稼ぐ。 30mほどでテラスに出る。ここは終了点もあるが、無視して進む事にする。 終了点の右にピトンラダーがあるのでそこに取付いてみるが、 どう考えても5.10以上あり、しょぼいプロテクションでフリーする根性はなかったの で そこは諦める。いったんテラスまで戻り、左側のかぶった壁を登ることにした。 かぶってはいるが、岩は硬くガバもあり、 しっかりしたクラックにキャメロットが決まるので安心である。 そこを越えるとブッシュと岩が交互に現われ、50mぎりぎりでなかなか良いテラスに 着いた。 ルートは外れているが、どこを登っても大差はないだろう。カムでビレイ点を作る。

2P目(W+、15m) 目の前のフェースを登る。なかなか楽しいマントリングがある。 終了点は東肩ルートのチムニーを越えたところ。下降は東肩ルート。
ギアは、カムナッツ1セットづつあれば大丈夫だと思います。 上部でのルーファイに注意。

この時は翌日本峰フェースを登ろうとしましたが雨が降ってきて諦めました。 以上が簡単な記録ですが、南側は概して脆いです。 しかし、前衛フェースからの継続として考えると、 東肩よりもすっきりしていてなかなかお薦めだと思います。

写真は1P目の出だしです。
烏帽子南壁